「Nstockを通じて価値を可視化し、『SO=成長の証』という意識を従業員に少しずつ持ってもらえると期待している」

[課題]
- SOスキームの見直しに伴い、事務処理が追いつかない状況が予想されていた
- SOに関連する書類を一元管理できる仕組みがなかった
[会社データ]
社名 | 株式会社マイベスト |
---|---|
設立 | 2016年10月16日 |
従業員数 | 237名(2024年5月時点) |
SO発行回数 | 2回 |
国内最大級の商品比較サービス「mybest」を運営する株式会社マイベストは、創業当初は信託型ストックオプション(以下、SO)、現在は税制適格SOによる株式報酬制度を導入しています。
以前は「SOの事務処理や管理に対して課題を感じていなかった」というマイベスト。しかし、本格的な付与を前に、信託型SOから税制適格SOへのスキームの見直しとともに新たに発生した懸念が「事務処理の煩雑化」でした。
そこで今回は「株式報酬SaaS Nstock(以下、Nstock)」導入のきっかけとともに、マイベストがSO設計を通じて実現したいことなどを同社CFOである木本裕美さんに伺いました。
「SOスキームの見直しと、それに伴う事務処理のためのサービス検討が急務だった」
──Nstockを導入する以前はどのような課題がありましたか?
木本:弊社は2018年に信託型SOを発行していました。当初は半期ごとに評価会議を開き、その結果に基づいてSOポイントを付与する計画でした。ただ、この段階では本格的な付与前だったこともあり、事務処理や管理に対して大きな課題を感じていなかったのです。
──そんななか、Nstockを導入することになった経緯は何だったのでしょうか?
木本:信託型SOの取り扱いに関する国税庁の見解が公表されたことがきっかけでした。本格的な付与を前に信託型SOの課税について論点が生じたことで、以前までのSOのスキームを維持できなくなりました。

我々としては以前までのSOのスキームであれば管理上に課題はないと考えていましたが、新スキームへの変更や、本格的な付与に向けて事務処理が煩雑化すると予想されたため、あらゆる選択肢を検討する必要が生じたのです。「どうすればよいのか」と試行錯誤するなか、Nstock主催の勉強会に参加し、接点を持ちました。その後、SOのスキームの見直しやそれに伴う事務処理のためのサービスとしてNstock導入検討につながり、割当契約書締結直前に導入したのです。
──そしてマイベストは信託型SOから税制適格SOに切り替えました。その際、どのような点を意識されましたか?
木本:スキーム変更により従業員に不安を与えないこと、変更前後でSOのインセンティブとしての意義や価値を損なわないことを重視しました。また、SO発行に合わせて事務局を設置し、従業員に対して改めて丁寧に「SOとは何か」を説明する機会も設けました。今後は、よりスムーズな運用ができると考えています。
「Nstockを通じてSOを可視化し『これが自分たちが積み上げてきた成長の証』という意識を少しずつ持ってもらえると期待している」
──サービス導入の決め手を教えてください。
木本:一番の魅力は、SOの価値を可視化できる点です。
我々がSOを発行する目的の1つに、従業員のみんなに「マイベストの価値は自分たちが創り上げてきた」という実感や「これからも価値を高めていくんだ」という意識を持ってもらうことがあります。その意識を高めるためには、SOの価値の可視化が非常に有効です。

Nstock以外にも契約書の管理を目的とするサービスは存在しており、当初はそちらでの運用を考えていました。しかし、それらは管理者の利便性を重視している一方で、SOの価値の可視化など、権利者である従業員の視点に立った機能を備えているサービスではありませんでした。
その点、Nstockは管理者だけでなく従業員も自身のSOがどのような状態にあるのかを確認できるようになります。代表の吉川(マイベスト代表取締役CEOの吉川徹さん)もNstockについて「インセンティブとしてのSOの価値を発揮させるために必要だ」と話していました。それくらい、マイベストにとってSOの価値の可視化は重要で意義のあることでした。
──実際にNstockを利用してみた感触はいかがですか?
木本:結果的には、もともと想定していたフローよりもスムーズで、契約書の一元管理がとても楽になりました。
現在、SO実務担当者は1名しかおらず、秘匿性を保ちながら負荷を軽減していくためには、失敗のない運用を目指す必要がありました。管理サービスとは別に契約書締結の際に署名サービスを利用していたため、複数サービスを併用することへの懸念もあったのです。Nstockで契約書を管理から締結までできるようになったことで、業務効率が格段に向上し、少人数体制でも継続的に運用できる体制が整ったと感じています。
管理画面のUI/UXがわかりやすいため、上場を見据えたSOの発行スケジュールも把握しやすくなりました。おかげで、従業員に状況を明確に説明できるようになり、事務局としての安心感も増しましたね。

何より、サービス導入の一番の決め手にもなった「SOの価値の可視化」はやはりとても良かったです。SOの個数や想定キャピタルゲインが明確にわかるため、従業員のSOに対する曖昧さや不安感も払拭され、より実感が沸いたと思います。
──従業員のみなさんはどのような反応でしょうか?
木本:順次付与を開始していますが、反応はさまざまです。
付与時には資料や動画を用いてSOの仕組みを説明していますが、「株って何?」といった段階のメンバーもいるため、まだ理解が追いついていない部分があるかもしれません。ただ、Nstockを通じてSOを可視化することで、「これが自分たちが積み上げてきた成長の証」という意識を少しずつ持ってもらえるのではないかと期待しています。
マイベストの企業・採用情報はこちらをご覧ください
下記はマイベストの会社説明資料です。
